偉人たちの言葉 #2

第二回 西郷隆盛の仕事観 第一回 西郷隆盛の仕事観

"討幕"といった大仕事を成し遂げて、明治という新時代を切り拓いた維新三傑の一人・西郷隆盛。大河ドラマではその活躍ぶりが「人とのかかわり」に焦点を当てて描かれていたように思います。それはまさしく「人望こそが最大の武器」と言われる西郷なればこそ。しかしながら仕事に臨む時の姿勢は、目先の成功で慢心しない、かなりシビアな仕事観を持った人物であったことがこの言葉からうかがい知れます。
事業を始める人が、
その七、八割まではうまくやるが、
残りの二、三割を
終りまで成し遂げる人の少ないのは、
はじめはよく己れを慎んで、
事を慎重にするから成功もし、
名も世に知られるようになる。
ところが、
功を成して名も知られるようになると、
いつしか自分を愛する心が起こり、
恐れ慎むという心が緩み、
驕り高ぶる気持ちが多くなり、
成功したことを自惚れて、
何でもできるという過信のもとに、
出来の悪い仕事をしてついに失敗する。
超解説
西郷がその生きざまで最も警戒していたのが己の「慢心」です。「討幕」は、まさしく国をひっくり返すような大仕事。ドラマでは克明に描かれてはいませんでしたが、ドロドロとした足の引っ張り合いや駆け引き、裏切りなども茶飯事だったはずです。こうした中にあって西郷は、常に己を戒め、警戒を怠らず、神経質なくらい慎重に準備を進めていたようです。これはまさしく企業の経営においても個々のビジネスパーソンにとっても、成長や成功を考える上でしっかりと心したい教訓です。人は慢心すると往々にしてガードが甘くなり、自惚れ、初心で誓った努力を怠りがち。結果、仕事の出来も雑になります。肝心なことは成功の着地点です。事実、その位置が高い企業ほど競争力があり、ダイナミックな発展を遂げています。
西郷隆盛(軍人・政治家・革命家/1828~1877) 大久保利通、木戸孝允とともに明治維新の三傑と呼ばれる。第二次長州征伐以後、倒幕の指導者として薩長同盟・戊辰戦争に尽力。維新後、新政府の参議・陸軍大将となるも、西南戦争に敗れて城山で自刃した。
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■記事公開日:2019/03/11
▼構成=編集部

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