働く男の健康ライフ 働く男の健康ライフ

働く男の健康ライフ

坂本勉さん(仮名/57歳/食品メーカー営業職)。意識がぼんやりして病院に行った前回のご相談者。以前「高血圧」と診断されてことがあるとか。


前回、脳神経外科で「側頭葉てんかん」と診断された坂本さん。
「高血圧」だと医師に指摘されたことがあるようです。てんかんと何か関係があるのでしょうか。
Q.

高血圧と診断されました。
もしかして、それが「てんかん」の
原因なのでしょうか?

A.

てんかんの発作を起こして運ばれてきた患者さんを調べたら、糖尿病や高血圧などの治療中という方も確かにいらっしゃいます。ただ、そうした生活習慣病がトリガーとなるのは高齢者の方がほとんどです。坂本さんはまだ57歳という年齢ですので、高血圧が直接の原因とは考えにくいと思います。
むしろ心配なのは、3年前に高血圧の診断がついているにもかかわらず、食の嗜好が変えられず味の濃いものを好んで食べたり、タバコもやめず、降圧剤を飲んだり飲まなかったりしていることです。これはもう、動脈硬化への道をまっしぐらに突き進んでいると言っていいでしょう。今の坂本さんは、まず生活習慣の見直しが必要です。

Q.

脅かさないでくださいよ。
高血圧といったって
自覚症状もありませんし...

A.

自覚症状が現れるのは脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などの命にもかかわる病気を発症したときです。もちろん予兆はありますが、それを見逃したり放置していれば、ある日突然激しい痛みや苦しさを伴って襲ってくるのです。
生活習慣病という耳ざわりのソフトな名前がよくないのかも知れませんね。名前だけでは病気の実態が定かではありませんし。ただ実際には「サイレント・キラー」などと呼ばれるとても怖い症候群だと自覚してください。そして働き盛りの50代は、そのど真ん中の年代とも考えられます。

Q.

確かに軽く考えていました。
これからどんなことに
気をつけたら良いのでしょう?

A.

生活習慣病の進行を防ぐためには、いくつかの見直すべき生活習慣が挙げられます。まずタバコをやめてください。ニコチンは血管を収縮させたり、血液を固まらせ冠状動脈を塞ぐ原因にもなります。次に気をつけたいのが食事です。脂っこいものや塩分の多いものはなるべく控えて食物繊維を多く摂り、腹八分目の食事を心がけることが肝心です。お酒は「百薬の長」と言われますが過度の飲酒は禁物です。1日に日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本、ウィスキーならダブル1杯程度が適量です。この他、適度の運動を心がけ、なるべくストレスがかからないような生活を心がけてください。とはいえ、いきなりすべてを見直すのは難しいと思います。まずは禁煙、そして食事の心がけから始めてみてはいかがでしょうか。

生活習慣病についてお話しくださったドクターは、東京医科大学八王子医療センター須永茂樹先生です。
須永先生からのワンポイント・アドバイス
50歳を過ぎても暴飲暴食の傾向があり、過度な飲酒やストレスを抱えている、あるいはどうしてもタバコとの縁が切れないという方は、自覚がなくとも「生活習慣病予備軍」と考えて良いでしょう。生活習慣病の怖さは動脈硬化のリスクが高まるところ。しかも、動脈硬化が体のどの部分で起こるかによって発症する病気が異なる上、その予測ができません。ただ幸いにして生活習慣病は健康診断などの数値で予見することが可能です。大事なことは、そこで出た数値や医師の指導に「このくらいなら大丈夫だろう」と自己判断しないことです。食事療法や運動で改善できる人、すでに投薬が必要な人、そのケースはさまざまですが、それぞれの専門医の指導に従うことが働き盛りの50代を健やかに過ごすポイントになります。
・東京医科大学八王子医療センター ・・・
http://hachioji.tokyo-med.ac.jp/
・東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科・・・
http://www.hachioji.tokyo-med.neurosurg.jp/

・監修:東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科・・・
http://www.hachioji.tokyo-med.neurosurg.jp/

*記事内のご相談者はコンテンツ表現上でご出演いただいております。ご相談者の実際の病気、症例とは異なります。
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■記事公開日:2016/03/30
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・吉村高廣=文 ▼田尻光久=撮影 ▼伊東ぢゅん子=相談者イラスト

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