Female Viewpoint シンガポールNOW #10

共働きの女性が元気なシンガポール

2015年2月に発表された「女性の社会進出度調査」(*MASTERCARD調べ)では、アジア太平洋の16の国と地域中、ニュージーランド、オーストラリア、フィリピンに次いでシンガポールは4位と高い水準でした。共働きが一般的で、女性の社会進出が進んでいるといわれるシンガポールが統計で実証されたことになります。
そんなシンガポール女性の社会進出を支える要因のひとつに、外国人メイドの存在があります。シンガポールは、1978年から労働力不足の対策として外国人メイド政策を進めてきました。働く女性の代わりに、家事や育児、介護をメイドが担うことで、女性の社会進出を促すことが目的です。シンガポール政府の調べ*によると、今日、国内で働く外国人メイドは21万人以上にのぼり、5世帯に1世帯が雇用している計算になるそうです。
*MASTERCARD調べ : http://www.masterintelligence.com/content/intelligence/en/research/reports/2015/mastercard-index-of-womens-advancement.html
*シンガポール政府調べ : http://www.singstat.gov.sg/statistics/browse-by-theme/population-and-population-structure
家庭と仕事、両立して頑張れる。
そんな女性たちを支えてくれるのがメイド。

シンガポールで働くメイドの多くは、インドネシア、フィリピン、ミャンマーといった近隣国の女性たちです。基本的には、雇用主の家に住み込みで働きます。給料は出身国や個人のスキルによって違うのですが、月に400から600シンガポールドル(約36,000から54,000円/1シンガポールドル=90.06円で換算)。その他に、雇用税、食費などの生活費、医療費などが雇用主の負担になります。
メイド雇用の経験のある、友人のシンガポーリアン女性に話を聞いてみました。彼女の家庭は、共働きの夫婦と2人の子どもの4人家族。つい最近まで、インドネシア出身のメイドが住み込みで働いていて、家事と育児のサポートをお願いしていたそうです。メイドを雇用した理由について「家庭に子どもがいて、仕事も頑張りたい女性には、やはり誰かの助けが必要。親が近くにいない場合、シンガポールではメイドを雇うのが一般的です。子どもの世話に加えて、家事もお願いできて助かるんです」と彼女は話します。
言葉や文化、宗教の違いから
トラブルになることも・・・

けれど、良いことばかりではないようです。雇用主は文化も習慣も違う外国人メイドと同居するわけですから、言語の違いでコミュニケーションが難しいこともあります。さらに宗教やマナー、生活基準も異なれば、日常の些細なことからトラブルになるケースもあり、外国人メイドをめぐるトラブルはシンガポールの社会問題にもなっています。「同じ人間同士なのだから、歩み寄りながら信頼関係を築くことが重要だと思います。メイドの中には、子どもを国に残して働きに来ている母親、一家の稼ぎ手として来星している若い女性もいます。そうした背景を雇用主が知ることも必要ですね」。メイド雇用で大きな問題もなかった彼女の言葉には説得力がありました。結局、互いに理解し合うことが大切なのかもしれません。
次回はシンガポーリアン女性が求める理想の男性像についてお伝えします。
早川すみれ Hayakawa Sumire
2006年よりライター活動を始める。芸能界からビジネス界までインタビュー記事を中心に、WEBや雑誌などさまざまな媒体のコンテンツ企画・執筆を担当。2014年4月よりシンガポール在住。現在は日本のWEBメディアのほかに、「シンガポール経済新聞」でニュース執筆などをてがけている。
http://singapore.keizai.biz
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■記事公開日:2015/05/18
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・渡部恒雄=監修 ▼シンガポール在住ライター・早川すみれ=文 ▼早川すみれ=撮影

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