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働く男の健康ライフ

Vol.6骨盤の歪みを改善して、仕事のベストプラクティスを!

ここ近年「骨盤矯正」というキーワードがテレビや雑誌等でよく取り上げられます。その多くは女性向けのものであることから、カラダを酷使するアスリートでもない限り骨盤のトラブルを意識する男性は少ないのではないでしょうか。ところが実は、慢性的な腰痛や肩こり、なかなか抜けない疲労などに悩む男性の多くも、骨盤の歪みに原因があるケースが少なくありません。

通勤電車で立っているのが辛い。デスクワークをしていても同じ姿勢でいるのが辛い。健康のためにウォーキングを始めたけれど膝や腰がすぐ痛くなる。こうした方は、骨盤の歪みが影響していると考えて良いでしょう。そこで今回は、ペルビックストレッチ・マスタートレーナーの坂本典子さんに、骨盤が歪む原因と、自宅でできる骨盤歪み改善ストレッチを教わりました。

Q.

オフィスでサンダルに履き替えていませんか?

骨盤がゆがむ原因は、姿勢の悪さ(偏り)、筋肉バランスの悪さ、運動不足、栄養不足などが挙げられます。これらの因子が多いほど骨盤の歪みは顕著になりますが、とくに"無意識の姿勢の悪さ(偏り)"が第一因子と考えられます。例えば、老眼のためスマートフォンを遠ざけて見る。同じ方の手や肩でバッグを持つ。同じ方の足ばかりを組む。こうした方は、股関節の同じ部分に圧がかかり骨盤の歪みにつながります。

また、女性のハイヒールが骨盤の歪みの大敵であるように、男性の場合もサイズの合わない靴を履いていると、カラダの重心が安定せず骨盤の歪みにつながります。さらに、オフィスでサンダルに履き替える方がいますが、踵が安定しないサンダルは、足首や腰への負担が大きく、骨盤を歪める要因です。
骨盤が歪むと、踵が片側だけすり減りがちになり、いっそうカラダの重心を片寄らせて骨盤の歪みを悪化させます。したがって、長時間履いていても疲れにくい自分にフィットしたビジネスシューズを選ぶことも大事です。

Q.

風邪をひきやすくなったと感じていませんか?

骨盤の中心には"仙骨"という骨があります。仙骨は、背骨を支える土台となる重要な部分です。仙骨の上には背骨があり、その上には頭蓋骨があります。頭蓋骨だけでも約5kgあると言われており、仙骨は常にその重さを支え、カラダ全体を支えているのです。また、仙骨には脳脊髄液を循環させるという大事な役割も持っています。

さらに仙骨は、副交感神経のたまり場でもあるため、骨盤が歪むと仙骨にも悪影響を及ぼし自律神経の乱れにつながります。その結果、常に交感神経優位の状態が続き、免疫力の低下を招いて風邪をひきやすくなったり、情緒が不安定になり、小さなことでも怒りっぽくなったりします。
人間の体を1本の木に例えるなら、骨盤は根っこで、背骨は幹、そこに神経の枝があり、その先に実っているのが内臓です。つまり、根っこである骨盤に異常があると木そのものが枯れて、さまざまな体調不良となるのです。それを改善するためには、まず仙骨を調整して、骨盤を正常な状態に戻す必要があります。

※自律神経とは、自分の意思とは関係なく働く神経の総称です。自律神経は、副交感神経(リラックス状態)と交感神経(緊張状態)の2つから成り、これらが交互に働くことで人間のカラダは正常に維持されます。ストレス社会のいまは、さまざまな要因から交感神経優位の状態の人が多く、ほとんどの病気はこれに由来するものと考えられています。
Q.

骨盤矯正は、「痛い!」と思っていませんか?

骨盤の歪みを改善するストレッチには、目的別に多用なエクササイズがありますが、ここでは、複雑な動きや痛みを伴わず、ご自宅でできる基本エクササイズをご紹介します。現在、腰痛や肩こり、慢性的な疲労でお悩みの方はぜひお風呂上がりの習慣にしてみてください。最初は、少し辛いと感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、エクササイズを終えた瞬間から、明らかにカラダの軽さを実感できるはずです。
1.仙骨を矯正する基本エクササイズ
(10カウント×2セット)


【解説】仰向けになり、足の裏を合わせるようにして外側に倒します。お尻を少し上に浮かして、深く息を吸って止めます。息を止めた状態で早めに10カウント数えてください。数え終わったら一度下ろし深呼吸。再度お尻をあげて息を止め、今度は少しゆっくり10カウント数えます。(無理のない範囲で行ってください)
2. 仙骨の血流をよくするエクササイズ(10秒×3セット) 

【解説】仰向けの状態でつま先を正面に向けて両膝を立てます。腰幅に足を開き、両手でお尻をゆっくり持ち上げます。その状態で左右の膝をゆっくり閉じ、膝同士を押し合って呼吸をしながら10秒キープ。カウントアップしたら お尻を落とさぬよう膝を開きます。この動作を3セット行ってください。
ここで気をつけたいのが呼吸とお尻の高さです。カラダに力が入ると自然と無呼吸になりがちですが、それではストレッチ効果が半減します。できるだけ一定のペースで呼吸するよう意識してください。また、お尻から力が抜けてしまうと仙骨に正しく力がかかりません。両膝をくっつけた後は必ず両手でお尻を持ち上げてカウントして下さい。

Point骨盤歪み改善トレーナー・坂本典子先生からの
メッセージ

人は誰でも、少なからず骨盤に歪みが生じています。それを矯正して元に戻しても、抜本的な生活習慣の見直し(姿勢や食事、睡眠など)を意識的に行わない限り、再び歪みは生じてきます。歪みが大きくなればカラダの不調が顕在化し、日常生活や仕事に悪影響を及ぼします。
こうしたことを事前に防ぎ、常にベストパフォーマンスを発揮できるように調整するのが骨盤の歪み改善ストレッチです。つまり、顕在化した不調を改善することもさることながら、カラダに不調が表れぬよう、日常的に調整(予防)するのが骨盤歪み改善ストレッチを行う目的です。皆さんのカラダに起こるあらゆる不調は、骨盤に着目することで、その大半は改善されるはずです。

ペルビックストレッチ・マスタートレーナー
ペルビックストレッチ・ボディリペアトリートメント・トレーナー
坂本典子さん


取材協力:クラブユニバース西国分寺
東京都国分寺市泉町3-35-1 西国分寺レガビル4F
http://www.clubuniverse.jp/
■記事公開日:2017/12/18 ■記事取材日: 2017/11/30 *記事内容は取材当日の情報です
▼構成=編集部 ▼文=吉村高廣 ▼写真=吉村高廣 ▼写真提供=坂本典子

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