働く男の健康ライフ 働く男の健康ライフ

働く男の健康ライフ

見た目に変わりはないけれど、肥満気味の友人が脂肪肝だと診断されたことを聞きまして。


友人と同じような体型だった西河さん。食欲もありますしお酒を飲むわけでもないのですが、とても気になって健康診断を受けてみました。
Q.

いまのところ、いたって健康ですよ。
ただ診断結果では肝機能に問題がある
と言われましたがピンと来ないんです...

A.

そこが肝臓の怖いところです。健康診断の数値を踏まえて改めて検査をした結果、西河さんは脂肪肝の初期と考えられます。あまりお酒は飲まないということですが、脂肪肝の原因はお酒だけではありません。現在はメタボリック症候群による脂肪肝が増えていて西河さんはまさしくそのタイプ。今は初期ですが、長い間放置しておくと非アルコール性脂肪性肝炎を発症して、それが進行すれば自覚症状がないまま肝硬変を発症します。まずは食事を節制して体重を落とすことが肝心です。

Q.

ある程度の年齢になれば脂肪はつくもの。
そう言って、友人は好きなものを
好きなだけ飲み食いしていますが...

A.

そうした方が危険なんです。目立った症状が現れないので医師のアドバイスを守れず、今まで通りの食生活を続けてしまう。その結果、気づいた時には肝硬変が悪化していてすでに肝臓がんになっていたという方も少なくありません。確かにその方がおっしゃる通り、40代、50代の男性なら多くの方が肥満を実感していて、健康診断を受ければ脂肪肝を疑われるケースが少なくありません。ただそれを「加齢に伴う自然な成り行き」などと甘く考えて痩せる努力を怠っていると、10年後には深刻な病と向き合うことになるのです。年齢がゆけばゆくほど肥満は大敵、そう考えて間違いありません。

Q.

脂肪肝が肝臓がんのきっかけになる...
知りませんでした。脂肪肝を改善するには
どんな治療方法や薬があるんでしょう?

A.

実はそこも問題なんです。脂肪肝にはいろいろな薬が試されています。とはいえどれもが研究段階でして、今のところ「少し効いた」という報告しかありません。したがって現時点では「脂肪肝にはこれが効く」という薬がありません。結論から申し上げるなら、脂肪肝の人は痩せて体重を落とすことが最善の改善方法ということができるでしょう。だからこそ食事の節制が必要なのです。西河さんの状態はまだまだ深刻なものではありません。これまでの食生活を見直して「食事の量を減らすこと」をまず心がけてください。そこから先はご自身の病気に対する意識の問題になります。頑張って痩せてください。

脂肪肝についてお話しくださったドクターは、東京医科大学八王子医療センター消化器内科科長の今井康晴先生です。
今井先生からのワンポイント・アドバイス
40代、50代になって、「最近ちょっと太ってきたな」という自覚がある。あるいは、健康診断などで行われるBMI(肥満指数)の検査数値が25を超えている方はすべて、脂肪肝の危険信号と考えて良いでしょう。自己管理で痩せられない場合は、管理栄養士のいる病院で相談することをお勧めします。食生活の改善に向けて具体的なアドバイスが得られるはずです。またメタボリック症候群の指数として、男性はウエスト85センチといわれますが、ウエストサイズに注目するより、体重を減らすことを重視して食生活の改善に取り組むことが肝心です。
「何を食べたらいいでしょう?」そんな質問を受けることがよくありますが、何を食べても結構です。大事なのは食べ過ぎないことです。代謝は落ちても食欲は落ちません。だからと言って、若い頃と同じように食べていれば消費されるエネルギーが少ないので太ってしまいます。もちろん運動も大事ですが、とりあえず、毎回の食事の量を1割減らしてみる。まずはここから始めてください。
・東京医科大学八王子医療センター ・・・
http://hachioji.tokyo-med.ac.jp/
・東京医科大学八王子医療センター 消化器内科・・・
http://hachioji.tokyo-med.ac.jp/division/d08.html

・監修:東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科・・・
http://www.hachioji.tokyo-med.neurosurg.jp/

*記事内のご相談者はコンテンツ表現上でご出演いただいております。ご相談者の実際の病気、症例とは異なります。
■記事公開日:2015/06/09
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・吉村高廣=文 ▼編集部・吉村高廣=撮影 ▼伊東ぢゅん子=相談者イラスト

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