着眼・最前線 着眼・最前線

着眼・最前線

ビジネスのパフォーマンスを上げるには、カラダを調整して、自律神経を整えること。

ビジネスにおけるストレスを解消するための着眼点とは。
カラダとココロのバランスに注目した櫻井龍也さんに聞きました。

カラダのメンテナンスは人任せにしない

『病は気から』という言葉があります。「気持ちさえしっかりしていれば病気を寄せつけることはない」というものですが、人は四六時中、気を張っているわけにはいきません。一時的には気持ちや気合で乗り切れたとしても、そうした毎日を続けていれば反動は必ずやってくるものです。蓄積された疲労やストレスによって、いずれカラダは悲鳴を上げます。
いまはそうした潜在需要に目をつけたマッサージ店が、あちらこちらの駅の構内にオープンして、会社帰りの人々で賑わっています。回転率の良いビジネスモデルとしては斬新なアイディアですし、ひと時の癒しを得るにはお手軽です。ただそれが本質的にカラダの機能を回復させ、明日からのパフォーマンスに良い影響を与えるものかといえば、それはいささか疑問です。
カラダというのは、人からの加圧によって機能回復するものではないというのが、私たちの基本的な考え方です。自分のカラダのことは、自分にしか分かりません。どの程度までなら関節が曲がるのか、どのくらいの力で押すのが気持ちいいのか、そうした「カラダの声」を聞きながら、自分の手で自分なりにカラダをメンテナンスする習慣を身につけない限り、持続的に「調子がいい毎日」は送れません。

自分のカラダのことは、自分にしか分からない - 櫻井龍也
カラダのメンテナンスは人任せにしない

自律神経を整え、免疫力を高める

櫻井龍也ストレッチ2 私たち特定非営利活動法人rigo(代表者/森田泰章.櫻井龍也)では、機能回復のメンテナンスをマッサージとは呼ばず「カラダの調整」と言っています。「調整」という言葉を分かりやすく説明すると、長い間酷使して緩み始めたカラダのネジを締め直したり、放置し過ぎてサビついたカラダの機能をメンテナンスして、「本来あるべき状態に戻すこと」です。
整体のようなものですか?という質問を受けることがあります。部分的には似ているところもありますが、私たちのメソッドは、自分の手でネジを締め直したり、サビを落としたりしているうちに、カラダの機能回復はもちろんのこと、自律神経のバランスを整え最終的には免疫力の向上を目的としているところが決定的な違いです。
クライアントの中には、肩こりや腰痛に悩む方がいます。手足の冷えに悩むご婦人もいます。あるいは寝つきが悪く朝どうしても起きられない、というビジネスパーソンも少なくありません。こうした方々はカラダのこりをほぐすだけでなく、自律神経にアプローチして、心のこり(ストレス)もほぐしてあげることで、さまざまなストレスに順応できるカラダがつくられていくのです。
櫻井龍也ストレッチ2 心のこりをほぐして、ストレスに順応できるカラダづくりを - 櫻井龍也

自律神経はどのような働きをするのか

自律神経とは、交感神経と副交感神経の2つから構成されていて、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役割を果たしています。交感神経が高まる時は、気持ちが高揚して脳や臓器が活発に動きます。逆に、副交感神経が高まると、血管が緩みリラックスした状態になります。自律神経は、この2つのバランスによって保たれます。
例えば、頭が冴えて眠れないということがあると思います。これは明らかに交感神経が優位に傾いている状態です。また、午前中はどうもボンヤリして仕事がはかどらないというのは、副交感神経優位の状態から抜け出せていない状態です。したがって、睡眠前は副交感神経優位になるようカラダを整え、朝起きたら交感神経優位の状態にスイッチを切り替えて1日をスタートさせる。それができれば疲労やストレスをため込むこともなく、1日のクオリティは格段に良くなります。毎日溌剌としている人や、朝からテキパキ仕事ができる人というのは、交感神経と副交感神経の切り替えが上手にできている人なのです。

自律神経はどのような働きをするのか 交感神経と副交感神経を切り替えて1日のクオリティを上げる - 櫻井龍也

自律神経の日内変動を考えてメンテナンスする

自律神経は1日中一定のレベルを保っているわけではありません。「日内変動」があり、通常は朝起きたときに交感神経が上がり始め、昼を過ぎたあたりからは副交感神経がどんどん上がっていきます。そして副交感神経が最も高い状態で睡眠に入っていくことで正常な自律神経が保たれます。
にもかかわらず多くのビジネスパーソンの1日は、その逆転傾向にあります。仕事のエンジンがかかり始めるのはいつも午後になってから。午前中はなんとなくぼんやりして、雑用に追われてしまう人がいるのではないでしょうか。この原因は、仕事上の人間関係やパソコンの利用でストレスがかかり、自律神経の正しい日内変動が行えず、良質な眠りを確保できていないことにあります。
こうした人は、すでにカラダが悲鳴を上げる一歩手前まできていると考えて間違いありません。つまり「朝起きた直後の時間」と「夜寝る直前の時間」、この2つの時間にどのようなカラダのメンテナンスを行うかが、仕事にも人生にも大きな影響を与えることになるのです。ホームページでは、自律神経にアプローチする簡単なメンテナンス方法を紹介しています。ぜひ試してみてください。

多くのビジネスパーソンは自律神経の日内変動が乱れている - 櫻井龍也
自律神経の日内変動を考えてメンテナンスする
編集後記
夜寝つきが悪い。午前中の仕事がはかどらない。その理由を説明されると、どれもこれも心当たりのあることばかりでした。また、スポーツジムで毎週行われているレッスンにお邪魔してレクチャーを受けたら、心も体もスーッと楽になり、その夜はぐっすり眠ることができました。それ以来、先生に教わったメソッドは、欠かせないものとなっています。(編集部ライター・吉村高廣)

取材協力:特定非営利活動法人rigo
代表:森田泰章.櫻井龍也(共同代表)
URL:http://rigo-niconico.com
■記事公開日:2014/05/30
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・吉村高廣=文 ▼吉村高廣=撮影 ▼撮影協力=西国分寺クラブユニバース

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