50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ 50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ

50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ

アーチェリー 静なる心のスポーツであると同時に、優美な、動きあるスポーツ。

「休日は何をしていますか?」「普段が忙しいので、休みのときぐらいは家の中で寝溜めしています」。そんな答えが返ってきたキープレス編集ライター吉村高廣。普段の寝不足解消といわんばかりに「休日は家の中で寝溜め」を決め込んでいると、体内時計が乱れて不健康状態では済まされない病気の体になってしまいます。50才を過ぎたら健康維持のためにも、せめて休日ぐらいは、乱れた体内時計をリセットする休息の日にしたいものです。実は、休みの日に軽いスポーツをするということは乱された体内時計がリセットされ、想像以上に心と体がほどよくほぐれて、疲れがとれるそうです。
そこで、たっぷりとたまった疲労を回復させるために選んだスポーツはアーチェリー。砧アーチェリークラブ世田谷(東京都世田谷区)の体験教室にお邪魔しました。
挑戦ライター吉村がイメージしていたアーチェリーとは「弓を引くだけの軽いスポーツ。気軽に始められそう」「健康のためにスポーツを始めるのだから、長続きさせなくては意味がない。つまりそのスポーツの敷居は低いほうがよい(吉村談)」。なるほど、長続きのコツは気軽に始められること。間違ってはいないかもしれません。手ぶらで行けるアーチェリーとは、ことのほか相性が良さそうです。

洋弓場に着くと、まずは洋弓場内での注意事項の説明があります。体験とは言うものの、やはり破壊力のある矢を取り扱うスポーツですから、安全のための指導はかかせません。「矢をセットしていなくても弓を人に向けない」「矢を射るときは必ず的の方向を確認する」「矢取りは掛け声とともに一斉に行う」などの安全のためのルールを聞きます。今回、体験指導をいただくのは(公財)日本体育協会・公認アーチェリー指導員の山本秀一さんです。
ルールを学んだあと、いよいよ体験のスタートです。まずは道具をお借りします。お借りするのは、弓本体、アローと呼ばれている矢、アローを入れておくクイーバー(矢筒)、弓を落とさないボウリングの他、防具となる腕を守るアームガード、胸を守るチェストガード、指当てとなるグローブなど。体験者の体に合わせた道具を指導員が選びます。

聞き慣れない道具の名前に戸惑い気味でしたが、実際に防具を身につけ弓とアローを持つと「アーチェリーは狩猟の道具だったんですよね(吉村談)」。気分はウィリアム・テルの様子。「楽しんでやることは大事ですが、安全あってのことですから、ルールはしっかりと守ってください」という指導員山本さんの言葉を合図に、的のある洋弓場に出ます。
気持ちを落ち着かせて、足の位置、姿勢を整える。矢を弓にかけ、ゆっくりと呼吸をするように的に向かう。「一つひとつの動作は丁寧に」「"引き"と"押し"のバランスを意識して」「人さし指がくちびるの右端につくまで弦を引き、そこで手を固定して」「リキまないで。的に向かって矢を引き放したあとも、上体はそのままに(指導員山本さん談)」。 一つひとつの動作に意味があり、その一つひとつを丁寧にこなしていくというのは、何かのお作法の流れを見ているようで、凛となります。

一連の動作からアーチェリーは静なるスポーツ、心のスポーツのように感じます。しかし、アローを引き弓を押し、次の瞬間にアローを放し、的を射るアローの軌跡を追いかけていると、優美な動きあるスポーツになります。静と動が共存するスポーツではないでしょうか。「しなやかな動きの中に、的を射るという人間の本能に響くような感動が湧き上がります」。この道、二十年以上の指導員山本さんの言葉から、アーチェリーの奥深さが聞き取れます。
体験では、的は矢を射る立ち位置となるシューティングラインから5メートル先を狙います。放物線を描く、という距離ではありませんが、すっと放った矢は、スパンと的に吸い込まれます。

「吉村さんは背筋が伸びていてアーチェリーの素質があるかもしれませんね」「さらに矢を"引く"だけでなく弓本体を"押す"感覚とのバランスをとることも忘れないで。的の真ん中に当てていきましょう(指導員山本さん談)」。 何度かトライするごとに、的の真ん中に当たり始めます。「次は5メートルではなく30メートルに挑戦したいですね(吉村談)」。アーチェリーの魅力にどうやら心を射抜かれたようです。
体験を終えて
スポーツというと、人間の体の限界を極めたり、チームで力を出し合って得点を重ねたりしていくイメージがありますが、自分と静かに向かい合い、心を鍛えていくスポーツがあることを知りました。アーチェリーは精神スポーツである一方、肉体がしっかりと鍛えられているからこそ上達するスポーツでもあります。体験中、思いのほか、上腕筋、腹筋、肩甲骨付近の筋肉を使っていました。(挑戦ライター吉村談)

指導員の山本秀一さんから

50才を過ぎると体力も気力も衰えがちです。アーチェリーは弓と矢だけで気軽に始められるスポーツです。矢を放ったときの爽快感に、普段の疲れも解き放たれます。年齢に関係なく、男女関係なく続けられるスポーツとしても注目されています。また健常者だけでなく体の不自由な方でも十分に楽しめるスポーツです。週に一度のアーチェリーで、体力と気力を盛り返してみませんか。

取材ご協力

砧アーチェリークラブ世田谷
〒157-0074東京都世田谷区大蔵4-6-1
http://www.kinuta.archery.ne.jp
■記事公開日:2014/09/16
▼編集部=監修・構成 ▼編集部ライター・渡部恒雄=文 ▼渡部恒雄=撮影 ▼編集部ライター・吉村高廣=体験者

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