50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ 50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ

50才すぎて初トライ!挑戦ライター吉村高廣のチャレンジ・スポーツ

乗馬 馬と会話しながら楽しむ。チカラではなく乗馬は感じるスポーツ

「50才を過ぎて何か運動でも」とふらっと思い立ち、何の前知識もなく乗馬を始めました、という方は珍しいかもしれません。
ところが乗馬クラブに入会された方にお聞きすると、乗馬どころか馬に触れたことがない、という方は思いのほか多く、学生時代に馬術同好会に入っていた、小さい頃から馬が身近にいた、という方は少数派のようです。
とは言うものの、やはり乗馬は富裕層のスポーツ、敷居が高い、人間より大きな動物は扱いにくい、というイメージが先行します。小さな犬は好きだけど大きな馬は苦手だな、という50才を過ぎたキープレス編集ライター吉村高廣が、まさにその乗馬を初めて体験しました。
馬とのご縁は動物園か牧場か、大河ドラマや時代劇映画の中でしかないという挑戦ライター吉村。馬は大きすぎて怖い動物という固定概念が脳裏から離れないままおじゃましたのが、全国31カ所で乗馬クラブを展開する乗馬クラブクレイン茨城(茨城県つくば市)です。

「それでは簡単な健康チェックをしましょう」インストラクター高橋砂美子さんが体験者の体調をお聞きします。馬は人の細かな動きを見て雰囲気を察すると言います。初体験の方が緊張しているのは、なんとなく馬に伝わるようです。まずは乗馬する方のお気持ちや体調をお聞きすることから乗馬体験の第一歩は始まります。

今回、騎乗するのは、初心者を優しく迎えてくれる大人しく賢い馬、名はガネーシャです。はたしてガネーシャは緊張する体験者をどのように受け入れてくれるのでしょうか。
体験と言えどもヘルメットやブーツ、プロテクターは身につけます。まずはスタイルから。乗馬のための本格的な姿を鏡に写して悦のご様子ですが、それでも笑顔はどこか緊張気味。ぎこちない笑顔のまま、ガネーシャに乗るため屋外へ移動します。

インストラクターに指導を受けながら踏み台を使って、ゆっくりとガネーシャにまたがり騎乗します。「なかなか爽快な眺めですね(吉村談)」と、大きな馬が苦手と言っていた体験者も、高い位置からの眺めはお気に入りのようです。

「では進めてみましょう」のインストラクターのかけ声で、体験者は軽くお腹を両足で蹴ってススメの合図を馬に送るのですが。ガネーシャはなかなか一歩前に出てくれません。「乗馬はコミュニケーションが大切です。進め、という気持ちが馬に伝わっていませんね」。やはり緊張感が馬に伝わったのでしょうか。乗る前には首をなでて、匂いを嗅がせて、心の中では「よろしくお願いします」とガネーシャには挨拶をすませたつもりでも、いきなり馬と呼吸を合わせるのは難しいようです。
体験はマンツーマンでインストラクターが丁寧に乗馬の基礎を教えてくれます。常歩(なみあし)に慣れると次ぎは速歩(はやあし)で少し走ってみます。「体幹を意識して、バランスをとって」インストラクターの声がクラブに響きます。
「少し軽速歩(けいはやあし)をしてみましょう」「馬の動きに合わせてお尻を上下に。たつ、すわる。たつ、すわる。たつ、すわる・・・」。リズミカルに、馬の呼吸や動きに合わせて、人馬一体という気持ちになれるかどうかが、最初のステップの課題です。

「難しいけれど、すごく難解なわけではなく。だんだん慣れてくるとコツを体で覚えられるし、うまくいくようになりますよ(吉村談)」と、得意気に話す様子を横目に、ガネーシャは冷めたく鼻をならしていました。
おおむね30分ほどで体験は終わりました。
スポーツと言うと自分との闘い、運動能力の向上、筋肉を鍛える、競い合うということが目的になりますが「乗馬はチカラを使う運動ではなく、馬とのコミュニケーションをとれるかが大事なんです(インストラクター元持真麻さん談)」。
「人と馬とは言葉ではなく、人が馬の動作や表現を見てコミュニケーションをしていく感じですね。馬に話しかけながら乗れました。また一緒にガネーシャを身近に感じながら時間を過ごしたいですね」と、すっかり乗馬というより"彼"ガネーシャに惚れ込んだようです。しかし実は乗馬で大切なのは、この「感じる」ということだそうです。人と人が相手を感じながらコミュニケーションをとる行為と似ています。「馬を感じる」そのことが乗馬上達の秘訣に繋がるのかもしれません。
体験を終えて
乗馬は数あるスポーツの中でも、馬と会話する、触れあいながら感じるスポーツだということを体験できました。人間だけじゃない、人と馬という生き物同士が一体となれるかどうか、言葉を超えて一緒になれるかを試すスポーツではないでしょうか。とにかくまずは馬と触れあうことをすすめます。犬や猫、鳥でもいいけど、人間よりも大きな生き物に乗ってコミュニケーションできるとは、なんて素晴らしいことなんでしょう。(挑戦ライター吉村談)

インストラクター高橋砂美子さんから

馬に乗っている間は自然と馬だけに集中します。そんな時は、日頃の悩みもいつの間にかどこかに・・・。乗り終わった後は、スッキリとした気持ちになれます。乗馬は、何歳からでも、いつまでもできるスポーツです。まずは気軽に体験にお越しください。

取材ご協力

乗馬クラブクレイン茨城
〒300-2654茨城県つくば市水堀410
http://www.uma-crane.com/map-ibaraki-course/
■記事公開日:2014/07/18
▼編集部=監修・構成 ▼編集部ライター・渡部恒雄=文 ▼渡部恒雄=撮影 ▼編集部ライター・吉村高廣=体験者

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