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ビジネスエリア特集 Vol.1 宮城県仙台

仙台駅周辺で「大改造」。
新しく生まれ変わる東西自由通路は文化創造の機会創出の場に。

改めて都市の開発が注目

「都市の開発」といえば、既成の市街地を再整備したり、土地需要の拡大に伴う事業を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。その都市開発が、いま新しい目的を得て、改めて注目されています。
これまでの開発との大きな違いは、開発後の付加価値が期待されていることです。にぎわいの創出、新しい魅了拠点の形成、環境に配慮した交通体系の整備、エコロジーを意識した快適な移動空間の構築など、時代の空気や世代の生活意識の変化に伴う計画が都市開発の主流のようです。開発エリアもコンパクトになり都市の開発は、いわば街のスマートな「大改造」、または街のスリムな「更新」と言い換えることができるかもしれません。
長い時間にわたり蓄積してきた様々な都市問題を抽出し解決することにくわえ、新たな街の魅力や付加価値を創出し、都市機能を今という時代と次ぎの時代に合わせて更新する作業が、これからの「都市の開発」に求められているのかもしれません。
杜の都、宮城県仙台市にあるJR仙台駅周辺で始まった街の改造、街の更新ともいえる都市開発にスポットをあて、編集部ライターが見聞してきました。
改めて都市の開発が注目イメージ 改めて都市の開発が注目イメージ

1.仙台城から東側へ進んだ町の発展

仙台は仙台城(青葉城)を軸に城の東側一帯を城下町として発展してきた町です。明治以降の鉄道開通後は、現在のJR仙台駅西口付近から旧城下町にかけて商圏が広がり、いわゆる支店経済都市と言われる東北の玄関口としてのポジショニングを確立しました。
その後、駅西口エリアは、仙台駅西口駅前を整備(昭和56年)、昭和62年には地下鉄南北線開通など急速に発展。さらに、その開発の波は、東口の区画整理、クリネックススタジアム宮城や大型商業施設の竣工などで駅を跨いで東口へもよせはじめました。
町が急速に発展していくと同時に、昨今のライフスタイルやモータリゼーションの進展と相まって、「乗り継ぎの複雑さやバス・自動車による混雑などが課題」(仙台市政だよりより)となり、仙台駅周辺では様々な問題点が表面化してきました。
仙台城から東側へ進んだ町の発展イメージ

2.東口に新しい人と物の回遊を

仙台市とこの問題に取り組むJR東日本仙台支社は「平成27年度の地下鉄東西線開業に合わせ、西口駅前広場の再整備のほか、仙台駅2階東西自由通路の拡幅を仙台市と一緒に推進する」と話します。
東西自由通路は幅員約16メートルに整備され、さらに商業ゾーンが新設されます。ホテル棟やオフィス棟も計画されています。「仙台駅西口から北側方面を中心に流れていた人や物の回遊が東口側にも刺激を与えるだろう」(JR東日本仙台支社)。さらに駅北側では、広瀬通が車線を広げて西から東へと繋がることで、駅を挟んだ東西のエリアが、ますます交流し活性されていくことが期待されます。
東口に新しい人と物の回遊をイメージ

3.ビジネスや商圏への影響

東西自由通路は、西口で見られた歴史的背景に育まれた商店街やアーケードとはひと味違う、新しい未来型のアベニューとも言える魅力的な通路として生まれ変わるようです。
「人・物が集約する駅周辺でのスムーズな動線を確保することで、東西が一体となった賑わいや緑の連続性が感じられ、訪れた人に街の魅力を発信する拠点としたい」(JR東日本仙台支社)。新しく生まれ変わる東西自由通路が文化創造の機会創出の場となれば、ビジネスや商圏への好影響など期待は膨らみます。
ビジネスや商圏への影響イメージ ビジネスや商圏への影響イメージ ビジネスや商圏への影響イメージ

4.通勤スタイルの変化に合わせて

仙台駅周辺の大改造を見渡すと東西自由通路に注目しがちですが、バス乗り場の集約化、タクシー&一般車のロータリーの区分整理、周辺道路の渋滞緩和のほか、地下鉄・JR・バスとの効率的な乗り継ぎなどが見えてきます。
「職住接近が多い仙台市なので、暮らしやすく仕事がしやすい都市づくりに積極的に取り組んでいます」(仙台市都市整備局交通政策課)。通勤・通学・ショッピングの要となる交通体系の整備は急務のようでした。またビジネスエリアや商業地域で大きなビルを建てる場合、駐輪場を設置することを条例で義務付けるなど、エコでも貢献する自転車の放置自転車対策を積極的に進めているようです。
「会社通勤で自転車利用している市民は多く見られます。自転車の安全走行のための整備は進めています」(仙台市都市整備局交通政策課)。この春からは自転車を使った、環境問題を意識した新しいシェアシステム、コミュニティサイクルの導入も始まります。
通勤スタイルの変化に合わせてイメージ
都市開発の目的が街の「大改造」、街の「更新」という発想は、これからの主流となるだろう。まさに、ここ東北の玄関口となる仙台駅周辺では、単なる開発ではなく、そこに住み暮らし仕事をする住民のための町の「更新」が行われていました。町が未来に向けて更新されることで、歴史の都、杜の都は、さらに新しい文化を創造させる東北のビジネスハブを目指しているように見受けられました。編集部ライター渡部恒雄
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■記事公開日:2013/03/25
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・渡部恒雄=文・撮影 ▼KAME HOUSE=イラスト地図 ▼写真・パース等資料提供=仙台市都市整備局交通政策課、JR東日本仙台支社

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